
ヨハネスブルグ
セキュリティと供給過剰
ヨハネスブルグの商業用オフィス内装市場は、アフリカの他の主要都市と同様に、全体的な供給過剰の影響もあり、やや低調な状態が続いています。2026年時点における中程度仕様の内装コストの平均は1平方メートルあたり25,318ランドと、指数の中でも比較的低い水準にとどまっており、低コストの労働力がその抑制要因となっています。 需要は、立地の良い高品質ビルに集中しており、特にサントン、ローズバンク、ウォーターフォールシティといったエリアが中心となっています。こうした中で、クライアントにとって依然として重要な要素となっているのが「セキュリティ」です。多くのエリアで優良物件の供給があることに加え、クライアントが比較的容易に移転を選択できる状況にあるため、安全性やセキュリティが意思決定における決定的な要因となっています。
内装需要を牽引しているのは、大手多国籍企業や金融・データセンター関連の分野です。しかし他地域とは異なり、内装は依然としてデスク密度を重視した従来型の設計が多く見られます。アフリカのポートフォリオでは、コールセンターやバックオフィスなど、顧客対応を伴わない業務スペースとして使用されるケースが多いためです。その結果、優先されるのは、機械・電気・配管(MEP)設備や、騒音対策・空調といった、密度の高い空間での業務を支える要素となっています。 主要な課題のひとつは、世界的な不確実性です。特に為替変動の影響がコストに大きく反映されています。一方で、南アフリカの建設市場は、米国の関税の影響を比較的受けにくい状況にあります。これは、グローバル企業であっても可能な限り現地調達の資材を使用する傾向があるためです。