
ソウル
文化が牽引する都市
ソウルでは近年、文化的な存在感が大きく高まりつつあり、メディア、音楽、映画といった分野における世界的評価の向上を背景に、都市としての新たな局面を迎えています。こうした文化的躍進は、内装市場にも明確な影響を及ぼしています。
国際的なテクノロジー企業やメディア企業は、韓国における拠点整備に積極的であり、大規模なキャンパスやオフィスへの投資が拡大しています。特にストリーミングサービス企業などの動きは象徴的です。イノベーションの拠点としての位置づけも強まっており、AI関連企業の集積地としても世界的に注目を集めています。
こうした背景から、内装においてはテクノロジーや設備(MEP)の高度化が重視され、映像制作や音楽制作、AI研究といった用途に対応するための、シームレスなデジタル環境の構築が求められています。
一方で、ソウルはプレミアム仕様の内装投資に対して、依然としてコスト面での優位性を有しています。高仕様内装コストは1㎡あたり3,289,271ウォンと、例えば日本市場における低仕様内装よりも低い水準にあり、国際比較においても競争力のある市場といえます。
さらに、立地の重要性も高まりつつあります。企業は、文化や共用設備・サービス、さらにはナイトライフの充実したエリアへの移転を志向しており、ライフスタイルやエンターテインメントを重視する新しい世代の人材を惹きつける戦略が強まっています。この傾向により、都市中心部への需要が集中する一方で、パンデミック後に分散を見込んで開発された非中心部のオフィスには、供給過多の兆しも見られます。